Beautiful crime

当ブログは個人が運営するディシディアFFやCCFFを中心とした二次創作サイトになります。それらに嫌悪を覚える方の閲覧はご遠慮願います。荒らし、中傷、無断転載は禁止となりますので、よろしくお願い致します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

愛する事の意味 【2×6】ティナ祭り②

こんばんわです。

ティナ祭り第1弾、【ティナで10題】

お題はdevil+angel様からお借り致しました。

6/2でフリティナです。

難産です。おそらくこれは、後に修正します。

それ位難産でした。

ティナに合う男性は誰か、私の中ではクラウドが必須なのですが、やはりフリオニールさんも合いますよね。
純粋で、ピュアで、まっすぐティナを守ってくれる、そんなイメージです。

青少年の暴走も見たい気がしますが。

思春期になってさんざん悩む姿が見たいです。

フリオニールさんの恋愛感ですが、私は小説の中で書いた感じです。

不純異性交遊は認めん!的な。


へたれなフリオニールさんですが、それでもよろしければどうぞ~



火が灯るのに、頭で考えてはならない。
考えたところでどうにもならない。
気づかぬ内に灯され、知らぬ内に燃え上がっているのだから。




愛する事の意味
The melody had been performed before it noticed.
The melody of love.





「最近した恋愛はいつだった?」
「…………。」
快活に上がった声に、皆が目を向ける。
席の真ん中で、3度の飯より女性と恋話が好きなジタンが皆に質問しながら、周囲に強引に酒をつぎまくっている。
月が夜空の主役となり始めた頃。
夕食を終え、普段であれば皆それぞれ思い思いに過ごすのであるが、今夜は違った。
オニオンとティナのクリスタルが手に入ったため、ささやかな祝宴を開くことにしたのだ。
本来であれば、そのようなことをしている時ではないのだが、この世界に来てからというもの暗い話ばかり。
皆の士気を上げる為にも、という理由からクリスタル入手を口実に、本日は夕食後飲み会に突入していた。
今夜は無礼講、とばかりに皆戦いのことを忘れて娯楽話に興じていた。そんな中、ジタンの先ほどの質問が飛び出した。
「突然、どうしたんだい?」
にっこりと、月さえ照れて隠れそうな美貌に微笑を添え、セシルが問う。周囲が微妙な空気を発する中、唯一食いついてきてくれたセシルに、ジタンは笑顔全開で返す。
「いやぁ、こっちに来てからなんか暗い話ばっかりでさー。お互いせっかく仲良くなれたのにこうくだけた話、してないじゃん?せっかくだからもっと親睦を深めようって事で」
「別にそれだったら、恋の話でなくともいいんじゃないか?」
フリオニールはそう思い、素直にそのまま口にした、―――だけだったが。
それが思った以上になぜか周囲の視線をひきつけてしまった。
あまりに全員が自分を凝視するので、思わず後ずさる。
「な、なんだ…?」
「そっかぁ。フリオニールは最近どころかここ数年恋愛してない感じだもんなぁ!」
「あ~、なんつーか、フリオニールは多分…初恋以外してなさそうな……」
「あー…そんな感じだよな」
同情的な視線をフリオニールに送りつつ、全員がうなずいていた。
「なっ……!!」
「反論するってことは、あるの?」
心底驚いたように、自分より年下のオニオンナイトに問われ、フリオニールは少し傷ついた。思わず口ごもり、もごもごと答える。
「いや…、まだ俺は相手の子の人生を支えられるほどの生活力はないし…」
「せいかつりょく?」
不可思議な言葉を聞いたとばかりにジタンが問う。
「付き合ったら、結婚しなくちゃいけないだろ…?」
フリオニールの言葉に、思わず全員がフリオニールを再度凝視した。
「………幼稚園の女の子みたいな恋愛感だね。」
セシルが笑顔のまま爽やかに告げる。だがなぜかその爽やかさがフリオニールの胸をぐさりとさした。
周囲も、オニオンナイトも、複雑そうな顔をしてフリオニールを見ている。
「そういうオニオンは…あるのか?」
問い返した声が恨めしげになってしって大人気なく思うが、そうなる自分の心境も察してほしい。
「それなりにね…」
しれっと遠くを見て答える様が妙に大人びていて、フリオニールは先刻より深く傷ついた。
(お前、記憶をなくしているんじゃなかったのか!!?)
問いただしたいが、口に出しては到底聞けなかった。子供相手に情けないことではあるが。
フリオニールとオニオンのやり取りに同情したように笑いながら、ジタンが声をかける。
「まぁ、さすがのフリオニールだってキスくらいしたことはあるだろ?」
「キス……?」
汚らわしいものを口にするかのように眉間に皺を寄せ言うフリオニールに、周囲が戸惑う。
「え……?キスも無いのか?じゃあせめて抱きしめる位?」
「抱き…しめ…る?」
うめくように呟くフリオニールに、周囲が騒然となった。キス以上のことはなくても、キスをしないなんて常識は自分達の中ではありえない。
「それもないの!?じゃあ手をつなぐ止まりか!?」
「嘘だろ…!そんなんじゃ、耐えられるものも耐えらんねーよ!!」
この世の終わりと言わんばかりに盛大に嘆いてみせるジタンやバッツ。フリオニールは震える拳をおさえつけ、盛大に叫んだ。
「婚前交渉は!交換日記までだ!!!!!」
そして、皆が止める間もなく、嫁入り前に辱められた乙女の様にその場から駆け出していった。
後にはフリオニールの爆弾発言に凍りついた一同と。
「……男としては終わっているよね」
唯一無事だったセシルの言葉がぽつんと広間に零れ落ちた。


「恋愛」をしたことがあるか、と問われれば。
答えは「否」である。そんなもの、したことがない。
おかしな話だが、彼は、フリオニールはそういったことに心を砕いたことが無い。
人生において、いずれは恋をし、結婚するものだという認識はたしかにあったのだが、はたと気づけば色濃沙汰とはまったく無縁の生活を送っていた。
まだ早い――と、ずっとそう思いつづけていたからだ。
周囲に家族以外の女性らしい女性との接触が無かった(周囲にいた女性が聞いたら怒り狂う発言だが)のもあるが、かなえたい夢がある、というのが一番の理由だ。それにまだ自分は女性を受け止められる程の生活力も無い。
だから、先程……仲間達からの初恋や恋愛の話云々を聞いて、彼は複雑な気分になった。
すでに恋愛を楽しむ年齢に達していたのかという感慨と、自分と周囲の恋愛価値観の違いについての驚きと。
フリオニールの中では、恋人ができる=結婚というのは同意語であり、またそのつもりであった。
フリオニールは宴から一人飛び出した後、中庭をすぎ、さらに奥につづく道へとさまよいでた。
コスモスの館の外には、戦士達が修行できるように提供された森がある。
それはじつにうまく自然に似せて作られた擬似的なものであったが、高い背の針葉樹の一帯もあれば、背の低い草のみの草原だけが広がる場所もある。中には小川が流れ湖へと続き、休憩時には持ってこいの、心地よい木陰を提供するまるい葉の木々や、香りのよい花がさりげなく植えられていたりした。
橋の欄干にもたれ、フリオニールは薔薇を取り出した。自分の夢の証。
その夢をかなえるために、自分は確実に力をつけここまできた。
10人の戦士の内の一人として、平和と秩序の女神に選ばれるほどに。
しかし、まだ足りないものがある。それは自身とは別の、言葉にできないなにかだった。
フリオニールは嘆息し、先程のやり取りを思い出す。
自分よりはるかに小さな少年に、馬鹿にされたように見つめられたのが思いのほかショックでったらしい。
「そうは言うが…恋愛しようと思ってできるものじゃないだろ……。今から必死になって探せばできるものか?」
自らの問いに答えはでない。
むぅ……、とうなって、彼は腕組みし、瞑目した。
たおやかな貴婦人にあこがれたことはある。
うつくしい女性を見て心がなごむのも本当だ。
しかし、考えがそこから先に進まない。一歩も進まない。
耳には小川のせせらぎ、そしてかすかな風の音。どこかで梟が鳴いていた。
はぁ、とため息をついた時、突然の突風が辺りをすり抜ける。
「うわっ!」
目を瞑るのと同時に、緩くなっていたターバンがしゅるりと外れ、風にさらわれてゆく。
追いかけるか迷ったが、フリオニールはターバンを追いかけることにした。
館に戻ったところで、あの話の続きをするのは気がひける。というより、どんな顔をすればよいのかわからない。皆、気にしていないと思うが。
だが、すぐに見つかると思ったターバンは中々見つけ出すことができなかった。
夜空を切り裂いて、あっという間に森の奥へと入り込んでしまったらしい。
額にはしだいに汗が浮き、呼吸が荒くなる。
いくら走っても変わらない景色にだんだんと苛立ってくる。
なぜ自分はこんなにも、あの布を探すことに必死なのか。
まるで取り返しのつかない何かを追いかけているように。あるいは恋焦がれた人を追うかのように。
後者の考えに至った時、フリオニールは苦笑する。
(――――馬鹿馬鹿しい。)
先程の皆の言葉に感化されすぎている。たかが布を探すのに、恋を引き合いに出すだなんて。
いつかきっとするものだ。けれど、今、皆の言葉に惑わされてするものではない。
そう改めて思い直し、迷いを消す。
これで仲間の元へ、また普段の顔をして帰れそうだ。
(しかし、本当にどこへ消えたのか…)
フリオニールはターバンの行方を追い、必死で周囲を見渡した。
夜の森――その木々の葉にかくされた奥に、気がつくとそちらへ足を向けていた。
足元には銀の川。
木の枝をおしのけた彼の腕が、そのかくされた場所への緑の扉をひらいたまさしくその瞬間。
義士は言葉をうしなってその場に立ちすくむ。
空には月と星。濃紺のビロードに散る光の宝石。
生あるものが息をひそめて夜明けを待つ、そのつかのまの安息の時。彼はそこに妖精を見た。
湖の際にたたずみ、月を見上げている少女。あれはだれなのか?
彼女はまさに夜の精。月の糸のごとく淡く輝く髪が、彼女の背にながれ乳白色の膚を覆っている。
夜の闇を裂いて現れたフリオニールのターバンが、まるで生きものの様に彼女の足元にわだかまる。
月色の髪に隠された乙女の横顔がゆっくりとこちらをむいた。
そしてその面に、さざなみのように表情がひろがる。
おどろきと、戸惑いが。
(彼女は誰だ…?)
フリオニールは吐息も忘れて乙女を見つめる。指先ひとつ動かせそうにない。
わすれな草色した瞳。
この世に二つとない瞳を持った少女を、フリオニールは一人しか知らない。
「ティナ……?」
魔道の力を持つ幽幻の少女。人でありながら人ではありえない力を持つもの。
かけがのない自分たちの仲間であるティナ・ブランフォード、その人であった。




「あ……」
なにか言わなければ、咄嗟にフリオニールは思った。
しかしなにを言えばいい?
言葉はまるで役に立たない。喉にからまりついて音となって現れない。
心の動揺ははっきりとその身体に、指先に、甘い痛みとなって広がり彼をその場に釘付けにした。
そして少女も、ティナもまた、フリオニールと同じように戸惑っているようだった。
膝をまげて屈みこみ、足元に落ちている布をそっと拾い上げる。埃を払い、丁寧なしぐさで畳みあげると、ためらいがちに一歩足を踏みだした。
そして両手で持ち主にさしだす。
愛らしい瞳……その色は紫水晶に似ているが、それより淡い。
のびやかな肢体、つややかな髪。繊細な顔立ちはまるで生まれたばかりの精霊のよう。ちいさな顔の輪郭を彩るのは月の光か、それとも魂そのものの輝きなのだろうか。
今まで行動を共にしていたのに、気づかなかった。
「ありがとう……」
ようやく言葉の塊を、フリオニールは喉から押し出す。
夢からぬけだして現れたような乙女、ティナはその言葉にようやく笑顔を見せた。はにかむような、かすかな微笑み。
フリオニールは、目を離すことができなかった。
目元に淡い影を落とす長い睫毛。憂いを秘めたそのまなざし。存在そのものが謎めいて、とても現のように思えない。
そう思った時、衝動的に言葉が彼の唇からあふれ出す。
「び、びっくりしたよ…!今まで髪をおろした姿を見たことが無かったから、一瞬誰だかわからなかった…」
しかし言葉にした後で瞬時に別の思考が頭に浮かぶ。
今のはおかしな発言ではなかっただろうか、彼女を傷つける発言ではなかっただろうか。見たことはないけれど、決して似合っていないわけではない。むしろ…、むしろ。
「と、とても綺麗だ!!」
ティナは驚いた表情を浮かべたが、彼が知るどんな花よりも鮮やかな微笑みを口元に咲かせた。
「ありがとう、フリオニール」
その言葉だけで、泣きたくなるような幸福感がフリオニールを包む。
「そうね。皆の前ではいつも髪を結っていたものね」
みずみずしい唇から、鈴のような音が転がる。その音の感じたことのない心地よさに、フリオニールは戸惑った。
「フリオニールはどうしてここへ?」
だいぶ森の奥なのよ、ここは。
闇夜でも輝く淡い金髪を髪を風に遊ばせながら、ティナが問う。
微笑みながら下から見上げてくる少女の、いつもとは違う表情に、フリオニールはただ、見つめることしかできない。
髪をおろすだけで、こんなにも人は変わるものなのだろうか。
「フリオニール…?」
戸惑ったような声に、我にかえる。ずっと見つめたまま、何も言わないフリオニールを不信に思ったらしい。
フリオニールは慌ててここへ来ることになった経緯を話した。
ティナは夕食後の宴会の後、すぐここへ来て涼んでいたらしい。その為、その後の会話を知らなかった。そのため、改めて話しをした。仲間達が恋話を始めたこと、自分のターバンが飛んでここを見つけたこと。
ティナは微笑みながら聞いてくれていたが、恋愛の話になった途端、顔を曇らせた。
ティナの気配がいつもより希薄になり、またたきした次の瞬間に消えてしまうような錯覚に陥る。
いつもそうだったが、彼女は無垢な印象を受ける。
誰にも見つからない場所でひっそりとさく百合のような。
なにが彼女をそう見せるのか。
胸の奥に秘められた孤独は瞳の色を通して憂いのかげりとなり、言葉にできない想いはかえって言葉よりも雄弁にその瞳に浮かぶ。
フリオニールはそのわけを知りたいと思う。
その不思議な透明感の理由を。
夢に似ている、そのあやうい存在の意味を。
フリオニールは思わず呼びかけた。
「ティナ……?」
「ごめんなさい…なんでもないの…。ただ……」
「ただ……?」
言葉の先を促す。
なぜだか、聞きたかった。
ティナの心地よい声をもっと聞いていたいのもあったし、彼女の心を曇らせている原因を知りたくもあった。そんな気持ちになっている自分を不思議に思いながら…。
「ただ、私は…その、愛とかそういったものが、よく、わからないの」
何か。胸の奥底に横たわっている罪を告白するように、しぼりだすようにティナが告げた。
嘆きの色を瞳に宿して。
愛や恋がわからないことがそんなに悲しいことだと、フリオニールには思えない。
むしろ、探求できるからこそ、この世は、人生は輝くのだと信じている。
けれど、ティナのその面に浮かぶ悔恨と苦痛があまりにも悲壮で、フリオニールは思わず言う。
「俺もよく、わからないよ」
ティナはゆっくりと、けれど驚きを浮かべてフリオニールを見た。
「フリオニールも?」
「うん。でもこれって、わからない人が多いのがほとんどだと思うよ?」
フリオニールの言葉に、ティナは何度も目を瞬かせた。
それは砂糖がはじめて甘いと知った時のような、新鮮な驚きに彩られていて。
「そうなの?」
「そう。人生のすべてをかけて、わかる真理だと言う人もいる。けれど、すぐに見つけられる人もいる。人それぞれなんだ。」
ほんとうにそうなのだろうか?
言葉にならないティナの声が聞こえた気がして、フリオニールは手をのばす。
何か考えてそうしたわけではない。
ただ、いたわりから。純粋な愛おしさから気づけばそうしていた。
ティナのあたたかなぬくもりが掌に伝わる。
血の通った生身の身体。その熱が切なくて、苦しい。
「だからそんな深刻そうな顔をしないでくれ。」
なぞるように頬を撫ぜる。ゆっくりと、いたわりをこめて。
言葉に力をこめて彼は言った。
「わからなければ、わかるまで探せばいい。もし一人で探すのが寂しかったり、不安だったりするのなら……、その……………………」
ティナが問いかけるような瞳を向ける。
頬から頭に熱が集まってきているのをこらえながら、フリオニールは深い声で告げた。
「……………………………………………………………………俺と?」
たっぷり一分以上かかった告白。
ティナはフリオニールの手のひらに頬をあずけながら、おずおずと自分のそれを重ねた。
あたたかい、これは人のぬくもりだ。
確かに、愛の意味など知る必要はないのかもしれない。
大切な人たち。大切な思い出。大切なぬくもり。それらがあれば、愛なんて、後からついてくるものなのかもしれない。
そうであってほしい、と思う。
心からのお礼と、ほんの少しの憂いを秘めて、ティナは告げた。
「そうね。ありがとう。フリオニール」
そうしていつか誰かを、誰かに、それを教えてあげられる自分になれたらと、願う。




ティナに触れた手のひらを見つめながら、フリオニールは思う。
これが、この気持ちが愛なのか、恋なのかなんて、誰にもわかりはしない。
愛についてなんて、それぞれの答えがあり、それこそ生きている人の数だけあるはずだから。
けれど、想う。
もし、自分の見つける愛することについての答えと、ティナのそれが同じであったらどれだけすばらしいかと。
だから、夢を見る。
のばらの夢とともに。
いつか。
いつか、ティナと二人で――――――――。



スポンサーサイト
ティナ祭り | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<叫びだしたくなる夜に | ホーム | 秘められた力【1×6】>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。