Beautiful crime

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架け橋【9×6】ティナ祭り⑪

こんばんは。

ぎりぎり滑り込みで持って参りました。

6/9の本日のジタティナ。

かつてないほど難産でした。

難産というか、お題にひっかけるためにすごく遠回りとする話が多くなり、これも合計で3本書きました。

んぐぐぐぐg!ちょっとめちゃくちゃこじつけ感が多い作品となってしまいまして、私も消化不良でございます。

おそらく、もっとおいしく調理をすることができた内容です。

すみません。もっと文章力を養って参ります。


ティナ祭り第1弾、【ティナで10題】

お題はdevil+angel様からお借り致しました。

ジタン×ティナになります。


※ティナとジタンの性格がダークです。偽者です。

上記内容が大丈夫な方は、続きからどうぞ~





だからレディ、俺の本気を見くびっちゃだめさ。
星だってつかめる。月にだってつれて行ける。
不可能だって可能に変えてみせる。
だから。
君のこころだって奪ってみせる。







架け橋
Now let's start playing a game.






綺麗な子になら、何人にだって会った事はある。
俺にしてみれば、世界中の女の子はみんな綺麗で美人だからな!
でも、神さまから選ばれたように特別な美人は、そうそういない。
まるで、神さまから生まれ落ちたような別嬪なんて、もうこの世の奇跡だろ!



妖精とは、神様から生まれるのかもしれない。
ティナ・ブランフォードという少女を初めて目にした時、ジタンは真っ先にそう思った。
人の形をした、妖精だと思った。
出逢ったとき、少女の周りのすべてが止まって見えた。
空気も、音も、風も、人も、すべてがとまっていた。
けれど、少女の全ては鮮やかに動いていた。ゆっくりと鮮明に、まばたきする仕種ひとつひとつがしっかり脳裏に刻まれた。
その位衝撃的だった。当然のように心を奪われた。本来であれば、盗むのが生業の盗賊である自分が。他人に奪われてしまった。
あまりのあっけない盗まれ方に、ジタンは自分で自分に腹がたった。
恋なんて、何度もした事もある。遊びの恋も、命がけの恋もあった。けれど、こんな風にただ奪われるだけの恋なんて、したことはない。
その時ジタンは心に決めた。
(盗賊の心を盗むなんて、ただじゃすまないぜ)
口元に、三日月よりも鋭利な笑みが浮かぶ。
心を奪った代償は高い。
ならば自分は、少女の全てを奪ってみせよう。



ジタンは、少女を観察した。
近くからも遠くからも。
不自然にならない程度に、けれど誰よりも注意深く。
幸い、少女はジタンの話や考え方にとても好意を持ってくれた為、他の仲間より親密な関係になった。それは色づいた内容のものではなかったけれど、もちろん口説くのは忘れない。
少女は、穢れのない白そのもののようだった。一見は。
清らかで儚げで少し世界に怯えていたが、それを一生懸命乗り越えようとする健気さがあった。
ある意味、男の理想を具現化している。
男性の庇護欲をそそり大抵の男性であれば皆、少女を好ましいと思うだろう。恋をするかは別にして。
守りたくなる対象となるはずだ。
だが。
そのすべてを覆すような闇を持っていた。
幻獣であるとか、かつてカオス側だったとかそういうことではなくて。
ジタンの口元に、残忍な笑みが咲いた。
それは非常に彼らしくなく、彼らしい笑みだった。



ティナは寝室の窓から、夜空を見上げていた。
今夜は満月だった。濃い雲に半分身体を覆われていて、たよりなげに夜空を照らしている。
もう寝たほうがよいのだろうか。
明日もクリスタルの探索があるので、そろそろ明日にそなえて眠らなければならない。
ティナは窓から離れ、寝台に腰をかけた。
コンコン、と音がしてティナは振り返った。そして思わず目を見開く。
先程までティナが見上げていた窓の外に、ジタンがいた。
ティナと目が合うと、片目をつぶってウィンクを送り、中を開けるように示す。
「ジタン…どうしたの…?」
あわてて窓を開けると、ジタンはするりと部屋の中へ入ってきた。
ティナは窓を閉じながら、その背中を視線で追う。
ジタンの服装は、いつもと少し違っていた。いつもの服装の上に黒いマントを羽織り、白い羽と紅玉が彩る黒い帽子をつけていた。
部屋の中央までいくと、鮮やかにくるりと一回転し、淑女にそうするように深々とおじぎをしてみせる。
羽根つき帽子を胸にあて、礼をとる仕種は舞台役者の様。
ティナはわけがわからなかったが、ジタンのその仕種が素敵だったのでパチパチと拍手をした。
「こんばんは。レディ」
ジタンはゆっくりと顔を上げ、ティナを見る。
ティナはその視線を受け、思わず拍手を止めた。
ジタンは微笑んでいた。ティナが今まで見ていた彼の、どんな表情よりも彼らしく鮮やかに。
酷薄に。
猟奇的で、獲物をとらえるそれのような、笑み。
ティナの背中に言い知れない何かが走る。今まで感じたことのない悪寒に、脳裏のどこかで警鐘が鳴る。
そんなティナの様子をよそに、ジタンはにっこりと笑った。
明るく邪気の無い笑みに、ティナはほっとし、肩の力が抜ける。
「今宵は貴方とゲームをしに参りました。」
「ゲーム?」
「そう、俺とレディの、一世一代のゲームをしよう。」
歌うように言う。
ジタンは許可を得ないで女性の寝室へ入りこんできたことをまったく意に介さない様子で、ベットにポスンと座った。それは紳士である彼らしくない行動だったのだけれど。
ベットの上で、彼の尻尾がご機嫌のように振られていた。
ティナはかたわらの椅子に座り、微笑みながら静かに聴いた。
「どんなゲームなの?」
「この闘いが終わったあとに、はじまるゲームなんだ」
ティナは意味がわからず、首を傾げる。
この闘いが終わったあとに、ジタンとティナの二人でどうやってゲームを始めようというのか。
互いにもとの世界にもどり、二度と会えなくなるはずなのに。
二度と皆に会えない……。
その事実は、ティナの胸に小さな痛みをもたらす。
ティナは問うようにジタンを見た。
ジタンはティナの様子に、嬉しそうに笑っていた。
楽しげに笑う姿は、普段のジタンと変わらなかった。だが、何故。
なぜ、こんなにも受ける印象が違うのか。
普段のジタンは、吹き渡る風のように軽快で、太陽のように明るい。仲間を笑わせるムードメーカーでとても日の光を纏った好ましい青年なのだ。
でも、今は違った。
夏の夜風のように鈍重で、月のように鋭利で、普段の快活さはまるで無く、闇の衣を纏ったようだった。
ティナの戸惑いを肌で感じたのか、それともそうなると知っていたのか。あるいはわざとであったのか。
とにかくジタンはティナが混乱するのを見越していたように言った。
「ティナ。みんなは知らないけれど、俺は悪い奴なんだ」
ティナはジタンを見つめた。
「欲しいものを得るためなら、誰を傷つけてもかまわないんだよ」
微笑みながら軽薄に言う。やはり普段の彼とは違った。
普段とのあまりの違いに、まるであらかじめ台詞が用意してあり、ジタンはその役をただ演じているようだと感じるほどに。
(それとも――…。)
ティナは思う。
普段のあちらが役なのだろうか。これが本当にジタンで、いつもはただ演じているだけだったのだろうか。
ティナの考えを断ち切るように、ジタンはティナの頬を取った。
ジタンは普段背が小さく見える。けれど、こうして向かいあってみると思ったより背が大きく、肩幅もあった。
ジタンは、その台詞を言うのを待ち望んでいたように、楽しげに言った。
「でも、ティナも俺と同じように悪い子だよな」
ティナは言われた言葉に、少し考えたように瞳をさまよわせたが、やがて静かに微笑んだ。
「そうね。」
「ここにいる奴らは、いい奴ばかりだからね。だから、君が実は悪いこだなんて気づかない。悪いもの同士でなければ、悪いものの気持ちなんてわかりはしないからね。」
ティナは、微笑んだままジタンの言葉を聞いていた。
「ひょっとしたら、あの道化師は気づいているのかな?ティナのその部分を。でも、俺が予想するに、ティナの世界にもティナが悪い子だと気づいている奴なんて少ないだろう」
俺も、そうだからね。
そう言ってほんの少しだけ寂しそうに笑うジタンに、ティナも同様の笑みを浮かべた。
不思議とジタンに対する警戒心が薄れ、ほっとした。
今まで自分を覆っていた薄い殻がパリパリとはがれていくような、本当のじぶんを見せられるような、この安心感。
ジタンも彼が言ったように、同じく「悪い奴」だから安心するのだろうか。
彼は自分の秘密を教え、ティナの秘密を暴いた。
互いの秘密を分け合うというそれは、共犯めいていて安らぎをくれたりするものなのだ。
「ティナは、俺達の誰かが全力で君を求めるようにしていたよね。好かれるように演じて、自分の孤独を拭い去ってくれる誰かを。相手の気持ちなんかおかいましに。多分、元の世界でも、そうしていたんだろ?」
ジタンの問いに、ティナは微笑むだけで答えた。
その微笑は無垢で、やはり穢れがない。
それは女神のように、純粋で、残酷な笑みだ。
人の心をもてあそぶような行為は、良いとはいえない。むしろ悪く、嫌悪に値する人もいるだろう。けれど、ティナはそれを良くないこととわからないからこそ、こんなに無垢で美しく、そして残酷なのだ。
だから、彼女は悪い子なのだ。
「ゲームの内容だけど」
ジタンは、ティナの瞳をみつめたまま、顔を近づけた。
鼻が触れるか触れないかの、極めて親密な距離。
「俺が元の世界に戻った後、ティナを探しだす。君は俺から全力で逃げる。ぞれだけだ。」
「……それは、どういうことなの?何の意味があるの?」
「ティナが勝ったら、俺がずっとティナの傍にいる。孤独なんて感じないくらい、めいいっぱい楽しませて、幸せにする。その代わりもし俺が勝ったら、ティナの全部を俺にくれ。」
ティナは黙った。突然すぎて、何を言ったらよいのかわからない。ただ、動揺はしなかった。口を開きかけたところを、ジタンがさえぎる。
「ティナ、俺はね、君が思っているよりずっと君を想ってる。君の為だったら空に虹だって架けられる。異世界にだって飛んでゆける。誰よりもティナが欲しい。でも、ズルくもあるからさ。君が他の奴らを選ばない内に、俺を選んで、待っていてほしいんだ。」
「待ってたら……意味がないじゃない。私は逃げるべきなんでしょう?」
ティナは小さく笑った。
「今はね。だって、ティナは今、誰のことも欲しいと思ってないだろ?俺が欲しいわけでもないのに、全部ただ奪われるなんて損じゃないか」
「わたしが…わたしが待ってしまったら?待ちきれなくて自分からジタンの元へ行ってしまったら?」
「ティナが待っていても、ティナが待ちきれなくなって俺の元へ来ての、俺の元にみずから飛び込んでくるんだから、俺の勝ちだ」
「わたしは……悪い子なんでしょ?」
「だから、俺も悪い奴なんだ。同じだから、ティナのこころがわかる。それに俺は君の闇を知ってる。それだって受け止められる。」
ふいに、胸に熱いものがこみがえる。
それは瞳にたまって、こらえきれず流れ出してゆく。
自分が、ひどいことをしているのだと知ってくれる人がいるのは嬉しいことだと思った。
本当は、誰にも知られたくないと思っていた。
知られてしまったら、きっと皆離れてゆく。理解してくれるとは思えなかった。ひとりきりはもう耐えられないと思った。それがいけないことだと、思えなかった。
けれど、それが苦しかったのも本当だ。
それなのに、ティナのその部分をちゃんと理解してくれる人がいた。受け止めてくれる人がいた。
「ありがとう、ジタン」
ティナは、泣いた。ジタンはティナを抱き寄せた。
力強く胸に抱く。
「だから、早く俺を選んでよ、ティナ」
甘えるような、普段の彼らしい冗談めかした口調に、ティナは泣きながらジタンの胸でくすくすと笑った。
「さっき言ったことは本当?」
「言ったこと?」
「空に虹も架けられるって」
ジタンはあぁ、と納得したようにうなずいた。
「もちろん!異世界にだって飛んでゆく」
さらに胸が熱くなって、涙が後から後から溢れ出してゆく。
「じゃぁ待っているから、私の世界に来るときは、虹の橋を渡ってきてね」
その言葉を聞いたジタンは、一瞬考えるように間をおいて。
次の瞬間、とびっきりの笑顔でうなずいた。




虹の橋を待っている。
きっとその橋をこえて
あなたが私を迎えに来てくれるから。
もし待ちきれなくなったら
私からあなたに会いに行く







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