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Beautiful crime

当ブログは個人が運営するディシディアFFやCCFFを中心とした二次創作サイトになります。それらに嫌悪を覚える方の閲覧はご遠慮願います。荒らし、中傷、無断転載は禁止となりますので、よろしくお願い致します。

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希望になれたら【4×6】ティナ祭り⑤

こんばんは~。

ティナ祭り第1弾、【ティナで10題】

お題はdevil+angel様からお借り致しました。

時間は修正していますが大分遅刻の、セシティナ第2段投下でございます。

私の中でのセシルは、

ヤンデレ、ピュアブラック、どS

といったなんともいろんなフラグが立ちそうなアレでイメージが形成されています。

(セシルファンの方、ごめんなさい)

セシルの一人称が「私」の時点でもうドリーム大爆発小説です。

いつか違う形でリベンジしたいです。うぅ……。


MATEYO!とか酒場でミルクを頼む男にどんな妄想を抱いているのか。

自分で自分がわからなくなります。

この話は連載にするべきだったなーとか。一話でやる内容じゃなかった、とか思っております。

自分で書いてて分けわかんなくなってきた。

どうでもいいけど、恋って言葉を作中に使うと照れますね。

なんか、CP小説書いてるのに、初めて使った感じです。

甘くないけど恋愛小説って……なんだか力量不足をひしひしと感じてしまって作品に仕上がってしまいました。

もっと精進しようと思います。


上記の内容が大丈夫でいらした方は、続きからどうぞ~











すべてのはじまりは、夜明けがいい。
眠りゆく星と新しく生まれる太陽に、誓いをたてよう。
生涯にただ、ひとり。
君だけを愛し生きてゆくと。







希望になれたら
It wishes to you.
Please become happier than anyone.







月の光を集めたような髪に、白磁の膚。その薄紅のくちびるはどんな花よりも可憐で、瞳は星の泉をたたえていた。
すべての美を集結させ作り上げられた神々の人形よりもなお、少女はうつくしかった。
だが、その圧倒的な美を持ってしても、少女の存在は希薄だった。
なにがそう見せるのか。
この世の美しいものを集めても作り上げられた存在であってもなお、少女の存在はどこか虚ろでとらえがたい。水や空気のように、このまま周囲に溶けこんで消えてしまいそうな。
秘密だった。謎めいていた。
人を惹きつける抗いがたい魅力とは何であろう。
美貌だろうか。心の美しさだろうか。魂の輝きだろうか。
否。おそらくは「秘密」だ。―――――――「謎」、だ。
目の前に差し出されれば、誰もが解きたくなる、それ。
誰の目にも見え隠れする、少女の儚さと同居する翳りの理由。
少女は、セシルが知るどんな存在よりも謎めいて見えたのだ。
知りたいと思ったのは、すでにその時、こころが捕らわれていたからなのだろう。



少女は、外見以上のうつくしい心の持ち主だった。
可憐で美しく清らかな心の持ち主で、強くて脆い。
守りたくなるすべてを備えていた。
それは、セシル以外の仲間達も同じだったようで、皆、少女に優しさと労わりと、ほんの少しの下心を持って接していた。
だがセシルは、そうはしなかった。
セシルの立場を考えれば、「欲しい」と思うことは罪に値している、と思ったからかもしれない。
必要以上の接触もしなければ、それどころかいたわりに潜ませて、少女に毒を吐いた。思いやるふりをして、痣となってのこる優しさをおくった。
異世界に残してきた妻を思い出すたびにそれは顕著に、行動にあらわれた。
神の前で愛を誓った妻を裏切っていると思うと、たまらなかった。
罪の意識がそうさせるのか、あるいは別の何かがそうさせるのか。
おそらく、そのどちらでもあったのだ。
好かれてはならない。嫌われて――――――そういっそ、激しく憎まれたい。
少女の心に焼印よりも鮮明に刻まれている、あの道化よりもなお、一層の激しさを持って。



いつの頃からか、少女のセシルを見つめる瞳が、嘆きの色を宿した暗い輝きに染まるのを見たとき。
その瞳にはっきりと見てとれた恐怖の形。
ひどく胸が痛んだ。
自業自得だ。己で望んだ結果であったのに、傷ついている自分の身勝手さにさらに傷ついた。
だが、ある時気づいた。
少女の、その憂いを帯びた瞳が向けられるのは自分だけだ、ということに。
その時、体をねっとりとした熱い高揚する何かに支配される。内側から外側へ満たされてゆくこれは哀しみと同じ位置にある喜びだ。
たとえこの先、皆に向けられるあの希望に満ちた光に輝く瞳が見れなくてもかまわない。
あの翳りを帯びた、夜の泉よりも深く静謐で哀しい瞳が自分だけに向けられるのであれば。
月の光のよりも雄弁に、夜空を照らす希望の光となる。
かけらだけでも、少女の何かが自分だけのものになるのなら。
どうあっても、少女を求めるこころをねじ伏せられそうになかった。



天と地の境目から、赤く濁ったしぶきが波打ちあがる。溶岩は大蛇のように大地を空を蝕んで、それは傷ついた大地から流れ出す血の様だった。
セシルは黒い雲が覆う空をにらみつける様に、一人立っていた。
明日の決戦に備えて、仲間達はもう眠りについている。本来であれば自分もそうしなくてはならないのだが、胸のざわめきと飼いならせない喪失感が眠りを妨げた為、気分転換にこうして空を見ていた。
自分達に未来を見出し召還した女神は消滅し、世界の終わりがすぐそこまできている。
最後の敵と刀を交わすのもあとわずか。
胸を刺すような痛みも、胸を巣食う暗い喜びも、もうすぐ消えるのだと思うと、安堵すると共に、半身が切り裂かれるようなさらなる痛みにおそわれた。
この感情を、失うのだ。
それは心臓を動かす原動力を失う喪失に近かった。もっとも近しい魂を失うにも似た感覚。
この世界に来て少女に出会ったその時から、ずっと抱き続けた想い。
それは、何よりも身近だった。仲間よりもぬくもりよりも。
すべてが終わり、自分の在るべき場所へ戻ったとき。この感情を失った自分は果たして自分と呼べるのだろうか。それとも、ひとつの恋の終わりと同じように、時が拭い去ってくれるのを待てばこの喪失は埋められるのだろうか。
物思いにふけるその耳に、ひかえめな、けれどしっかりとした足音が届いた。
それが誰のものなのか。
セシルには振り返らなくてもわかった。
「―――――ティナ?」
名前を呼ばれ、驚いたように足音が止まった。
振り返りもせず自分がやって来たことを言い当てたセシルに戸惑っている少女の気配が伝わってきて、思わず苦笑が洩れる。
恋の素晴らしい所は、足音だけで相手がわかることだと言ったのは誰だったか。
それは正しかった。足音だけでそれがティナだと確かにわかるのだから。
本当にこの少女に恋をしているのだなと、セシルは思った。そう思うことに痛みはなかったが、やはり苦かった。
ゆっくりと振り返り、少女を見た。
混沌に沈みゆく破滅の世界にいても、少女はやはり美しかった。
出逢った頃、セシルが恋に落ちたあの日と変わらず、可憐で清らかで。
ふと、少女の瞳が熱を持ったように赤く潤んでいることに気づいた。
淡い紫水晶の瞳が、もの言いたげにセシルを見つめている。
セシルは常にそうするように、小首を傾げて尋ねた。
「眠れないのかい?それとも、私に何か用かい?」
少女の瞳が心もとなげに揺れ、セシルの瞳から足元へ、足元からセシルの瞳へ何度かゆききした。
やがて少女のみずみずしい唇から、吐息にも似た声が零れた。
「セシルが……、とても辛そうだったから……」
「そう……」
セシルは息を吐きながら、何の感情ものせずに呟いた。
「わたしは、とても辛そうだったんだ」
問い返す自分の声がとても静かなのを、セシルは自分のために喜んだ。
少女が自分を心配してくれることを単純に嬉しいと感じられたことを。どれほど傷つけられても、その傷つけた相手さえ思いやれる少女は聖女のように穢れがなく、いかに自分と不釣合いかを思い知らされる。何度、その痛みに叫びだしそうになったことだろう。
それにふりまわされ自分本位に、少女をたくさんの言葉の刃で切りつけた。
妻を裏切らないように、心を奪われないように。なんと身勝手で愚かしい行為だったことか。
今、この時。おそらくこれが最後の二人きりでの会話となるだろう。
少女に対するどんな感情にもふりまわされず、波立たせないで言葉を交わせることを、静かに喜んだ。
「心配をしてくれてありがとう。私は……もう、大丈夫だよ。」
セシルのひっそりとした声の響きに、少女の瞳が先程よりさらにものいいたげに揺れた。
けれど、その形のよい薄紅のくちびるは、どんな言葉も紡ぎださない。
「君は本当にやさしいね……。こんな私の心配もしてくれるだなんて……」
少女の瞳が、戸惑ったように動いた。セシルの声には嘲りの響きが強すぎた。少女には、セシルの言っていることがよくわからないようだった。それにセシルは哂った。
「私は、自分が思っている以上に臆病で弱かった。なんども光と闇の間を揺れて……。自分の心ひとつ御せなかった。君を……」
言いかけて、セシルは止めた。
自分は一体何を彼女に告げようというのか。懺悔でもしようというのか。
ばかげたことを言おうとしている。
今さら彼女にした事を悔いたところで、醜いだけだ。すべては時の流れにうつろい、過ぎ去ってゆく。
この束の間の恋も、憎しみも、情熱も、別れも、悔いも、すべては時の向こうにおいやられ、過去になってゆくだけだ。
少女の手がふいにのび、繊細な指先がためらいがちに、セシルの頬に触れた。
精巧な硝子細工に触れるかのようにゆっくりとていねいに、泣きじゃくる幼子をあやすようにいたわるように。
少女のしぐさに、セシルは心がほどけてゆくのを感じた。
何もかもが消えうせる。とりとめない思考も、迷いも、世界も、故郷も。
この瞬間が得がたいたったひとつのすべてになる。
「あなたは強い人よ。セシル」
静かに、少女は言った。それは女神の祝詞よりも鮮明で厳粛に、セシルの耳に響いた。
「なぐさめてくれるのかい…?ありがとう…でも」
「いいえ、聞いて。」
普段の少女らしからぬ、言葉の強さにセシルは押し黙る。少女の瞳は、熱をもったようにあいかわらず潤んでいた。
「あなたは確かに迷っていた。けれどそれに打ち勝つためにいつも必死だった。光と闇に揺れているようで、そのどちらも受け入れる心の広さがあった。ただ優しいだけではなくて、相手を思う厳しさもあった」
少女は必死に言い募った。あまりに勢いよく話すから、うまく呼吸ができないようだった。それでも言葉にするのをやめなかった。
「あなたが私にやさしいだけじゃなく、厳しくしてくれたから。私は、甘えるばかりではなく、強くなりたいと思った。あなたが光も闇も受け入れる姿を見て、私もそうなりたいと強く願った。あなたが…」
少女の潤んだ瞳から涙がこぼれおち、頬を伝った。セシルは静かに見守っていた。
「私は、そんなあなたが――――――――」
「ティナ…!」
セシルはそのままティナを引き寄せてかき抱いた。もう十分だった。少女の必死なことばの数々がセシルの胸におしよせ、熱いものとなってこみあげる。
たとえ心が悪に染まりそうになってしまったとしても、この言葉を思い出す。全ての人が自分を裏切っても、全ての人が自分を見捨てたとしても、この言葉がある限り、希望の光は決して絶やされない。
この先、どれだけ日が沈み、月が昇ったとしても、自分はこの夜に心は惹かれ、還るだろう。決して忘れはしない。
告げると少女は、これまでセシルが見てきたどんな笑顔よりも、幸福そうに微笑んだ。
そしてしあわせそうに微笑んだまま告げた。
同じだと。
自分の言葉を希望の光と言ってくれたその言葉さえあれば、どんなに悲しくても、寂しくても、絶望しないで生きられる。
たとえ、この先、一人きりになるのだとしても。
傷つけるように愛することしかできなかった。それでもそんな愛し方を受け止めてくれる、そんな少女だとわかっていた気がした。
ただ、美しく謎めいていたから愛したわけではない。
人の光も闇をも受け止め、ただいつくしむ、春の木漏れ日のような少女だったから愛したのだ。悔いはない。
たとえ自分の愛するひとたちを不幸にすることになったとしても、この出会いを悔いたりはしない。
いのちが巡り、ふたたび少女に会いまみえても、自分は同じように少女を求めるだろう。
そう思った時、鈍い痛みが胸の奥底でうずいた。
手に入れたかった。
誰よりも早く少女と出会い、あの茜色に染まりゆくすべてのはじまりの空に、生涯ただひとり君を愛すると誓い、星がかがやく夜空のした月を証人に深く愛しあい、しあわせにしたかった。
そう思ったとき、目にも胸にもあふれ出すものがあり、セシルはそれを堪えるために少女の首に額を埋めおし抱いた。







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