Beautiful crime

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種族のはざまで【3×6】ティナ祭り③

こんばんわ~!

ティナ祭り第1弾、【ティナで10題】

お題はdevil+angel様からお借り致しました。

今日は6/3なので、オニティナでございます~!

オニオン君、小さいながらも健気にティナのナイトを気取るところが大好きでございます。

下克上らーぶ!下克上らーぶ!!(←何)

幼いから単純というわけではない、彼の存在がまぶしくもあり、切なくもあります。

別に今回は、そんな下克上らぶではないのですが…。

なんか、ここまでラブラブーなお話を書けてないので、残念。

クラウドさんあたりからそんな砂糖を口から吐くような甘い話を書きたいですね!

その前に20二人組みがいた…。

すでに明日の方は不倫臭がぷんぷんしていて、ちょっとこれ、昼ドラちっくですけど大丈夫…?みたいになっていて不安です。R指定は入りませんが。(クラウドさんとスコールさんには入りそうで、ちょっと動揺しています。)

それではオニティナ(になってるのか果てしなく疑問)へどうぞ~!





瞼を開いた時、柔らかな光と共に降り注いだのは、透明なしずくたち。
頬をぬらして伝っていくそれは光の雨の様だった。
ひらけた視界に飛び込んできた、女神の顔。
今まで目にした事のない美しさに、ここは死後の世界なのだと思い込むほど。
心配そうに覗きこんでくる瞳は、見たことのない不思議な色合いをしていた。
形のよい美しいくちびるから、言葉がこぼれおちた。
「よかった…。あなた、生きているのね。」
本当に安心したような呟きとともに、再び光の雨が降り注いだ。
この美しい人が自分のために泣いているのだと、気づいた瞬間だった。
泣かないで。
そう言いたかったけれど、体全体がしびれていて、思うように動かせない。
言葉もそうだった。
喉を震わせ、音を出すことがこんなにむずかしいことだとついぞ思ったことはなかった。
なんとかこの美しい人を安心させたくてできたことは、手を動かすこと位だった。
それは本当に生まれたての蝶が羽を震わせる様にささやかなものであったけれど。
美しい人は気づいてくれた。
そして、いたわるように、いつくしむ様に、両手でその手を握り締めた。
あたたかな体温が伝わる。
生きているのだと、実感できる温もりだった。
そして美しい人は微笑んだ。
春の日差しのように、凍てつくものすべてをとかし、こわばりをほどく笑み。
美しい人の名はティナ・ブランフォードと言った。
そしてその日から、その美しい人が少年のすべてとなった。





種族のはざまで
You who worries about me.
It sincerely prays for your happiness.






騎士につきものなのはお姫様。
そんなもの、世界のはじまりの頃から相場が決まっている。
オニオンナイトという騎士の中の騎士である自分に与えられたお姫様は、とびっきり可愛くて、奇跡のようにきれい。
世界の滅亡を食いとめる為に召集された時、一番最初に目にしたのがこのお姫様。
ティナだった。
そうしてオニオンは、このひとを守ることを誰に命じられることなく決めた。
守りたい、単純に強くそう思った。



「オニオン」
柔らかな声で、ティナはオニオンを呼ぶ。
姉のように、母親のように、友達のように。
そうして、微笑む。
その一瞬一瞬、心を奪っていくように、花よりも鮮やかに、星よりも鮮明に。
その笑顔を見るだけで、オニオンは世界中の誰よりもしあわせな気持ちになった。
僕のお姫様は笑顔だけで世界に幸福をもたらすんだ――――。
単純に、そう思えるほどに。
だから、この笑顔を僕は全力で守ってみせると、決めた。
そうしていつか、その笑顔を自分だけに向けてくれるように、願いながら。



けれど、オニオンのお姫様は、時々ひどく悲しい顔をした。
光を湛えていた瞳は憂いにいろどられ、その面から微笑みは消え去り、哀しい影をその身に纏う。
そうして、誰かが目を離したすきに、淡い粒子となって消え去ってしまうのではないかというほど儚くなってしまう。
そのたび、オニオンは理由を問うけれど、ティナは涙をこらえるようにして、顔を覆い首をふるばかりで、教えてはくれなかった。
泣きたいなら、泣けばいいんだよ?
そう言うと、ティナは泣くどころか、こちらが泣きたくなるような寂しげな微笑をこちらに向けるばかりで、それにオニオンの胸はちくちくと痛む。
だから決心した。
ティナを悲しませるものはぜんぶ、僕が消して見せようと。



ティナの哀しみの理由を知ったとき、オニオンはどうしていいのかわからなくなった。
オニオンのお姫様は、半分幻獣の血を引くお姫様だった。
単純に目の前の敵だけを消せばいいだけではなくなった。
深い深い孤独を知って、どうしたらそれを消し去れるのか、全く検討がつかなくて途方にくれた。
この世にたったひとりの存在。
それがティナの一番哀しいことなのだとしたら、そうでなくなればいいのだろうか。
人になれればいいのだろうか。
それとも幻獣になれればいいのだろうか。
ティナは、ティナでどんな存在であっても変わらないのに。
うんと頭で考えたけれど、答えはでなかった。
ティナの何を守ればよいのかわからなくなった。



孤独な色を宿した瞳の兵士がオニオンに話しかけた。
「お前の元気がないので、ティナが哀しんでいる」
その言葉にオニオンは泣きたくなった。
守ると決めたのに。何よりも笑顔を守ると決めたのに。その自分がティナを哀しませているなんて。
自分はもう、ティナの騎士でいる資格なんて、無いのかもしれない。
悲しみで胸が満たされそうになったとき。
「できることから始めればいい」
兵士がふいに言った。
「お前ができる精一杯をとにかくやればいい。ティナが笑ってくれるように」
兵士の言葉に、オニオンは顔を上げた。
そうだ。
自分は、ティナの騎士なのだ。
誰に言われるまでもなく、自分で望み、自分で決め、そうなったのだ。
自分の不甲斐なさを嘆いて、ティナよりも哀しんでいるなんて、騎士の風上にも置けない。
オニオンは兵士にお礼を言って、ティナの元へ駆け出した。
ティナの孤独をどうすることも、オニオンにはできない。ティナの悲しみを留める術もわからない。
けれど、ティナの悲しみの理由を、これ以上増やさないようにすることはできる。
ならば、自分はそれを守ろう。
自分は、ずっと彼女のために笑顔でいよう。
たとえどんなに痛くても。辛くても。哀しくても。

彼女が、自分ではない誰かを愛しても。

いつか、そう遠くない未来。
――――――――――――――――――――――――別れの日が来たとしても。


彼女の、笑顔が見たいから。


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